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2021会長挨拶
全国ろう学校PTA連合会 会長 関 良規
いくぶん残暑も和らぎ、しのぎ良い日が多くなりました。気候変動の影響か、この夏も九州・西日本をはじめ、日本各地で水害被害等が発生し、被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
今年度、全国ろう学校PTA連合会の会長を務めさせていただくことになりました筑波大学附属聴覚特別支援学校PTA会長の関良規と申します。潜在していた少子化影響などを実態調査で顕在化し、各単Pの課題解決の手掛かりとなる報告書をまとめ上げるなど、2年間にわたりご尽力し功績を残して退任された横田前会長の後任として全ろうP会長を引き受けるのは大変荷が重いのですが、各地区PTA連合会のセンター的機能を発揮するように、微力ながら精一杯頑張っていきたいと思いますのでご支援のほどよろしくお願いいたします。横田前会長には全ろうPを代表してこの場をお借りし改めてお礼申し上げますとともに、細則に従って感謝状と餞別をお送りさせていただきましたことご報告いたします。
さて、新型コロナ感染拡大防止のため、6月27日に福島県立聴覚支援学校福島校で予定していた、令和元年度第3回理事会と令和2年度総会を中止せざるを得なくなりました。いろいろ準備をしていただいた福島校の校長先生をはじめ関係の皆様には多大なご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。急な変更でしたが、ご協力いただき深謝いたします。
自己紹介を少々申し上げますと、私は妻と重度難聴の息子が二人の4人家族です。次男が中学部1年に在籍、長男は3年前に高等部を卒業して現在は大学生です。乳幼児相談からなので学校には20年以上お世話になっていることになります。
さて、2019年に始まった新型コロナウィルス感染症の流行拡大が世界中に広がり、日本では第5波となって過去最大級となっています。全ろうPでは各地区の意見を反映させた国への予算要望、一部役員のローテーション化などを取り組みましたが、書面議決による総会やリモートによる理事会によってこれらを乗り切ってきました。先般行われたオンラインでの理事会での各地区報告でも、皆様オンライン会議などのICTを活用しながら活動している様子を伺うことができ、大変心強く感じた次第です。今後の全ろうPにおいても、コロナ以前では総会や家庭教育を考える部会をセットにしていたため時間をかけることができなかった理事会の会議場所を、今後は交通費と時間にゆとりが生まれ全国が同じ条件で参加できるWEB上に移すことを標準とし、これからもオンラインの良さと対面の良さを活かしながらしっかり運営していきたいと思います。
冒頭挙げた「実態調査」では、聴覚障害の専門校から併置校への転換に由来する課題等も挙がっていました。専門的な教育や学力向上などの学校への期待に対して、各校の先生方も日頃より全力で取り組まれていることと思います。先生方がやろうとしていることを実現できることが子供たちの最大のメリットだと思いますが、一方で先生方の働き方改革や昨年以来、頻発・範囲拡大する緊急事態宣言等の発令は、新たな課題も生じつつあると認識しており、PTA側がどんな支援できるのか、より具体的に考えていける場を提供し続けていけたらと思います。
全ろうPの主な活動には、家庭教育を考える部会への補助、地区研修会への補助、会報・指導誌の発行、国への予算要望、全国聾学校陸上大会と卓球大会の共催等があります。今年度の家庭教育を考える部会については、浜田ろう学校PTAの皆様、中国・四国地区PTA連合会の皆様、お忙しい中準備していただいていることに心より感謝申し上げます。また、研修会の多くは補助金を出している事業です。一人でも多くの会員の皆様のご参加をいただくことで、有意義な研修会となることを願っております。
終わりに、すべての子供たちが明るく楽しくそして元気に学校生活を送ってほしいと考えます。全ろうPは地域格差があってはなりませんので、各地区理事の皆様の積極的な参加をお願い申し上げまして挨拶とさせていただきます。
2020会長挨拶
全国ろう学校PTA連合会 会長 横田 志津
わが国で、新型コロナウイルス感染症の最初の感染者が昨年1 月に確認されてから1年経ちました。新型コロナに罹患された方々はじめ影響を受けた全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。また、感染拡大防止にご尽力されている皆様に深く感謝申し上げます。
さて、昨年4 月に緊急事態宣言が出されたとき、移動が制限されました。政府が新しい生活様式の中で、会議の在り方などを提案したのを機に、本会も今までのやり方を変えることにしましたが、私は、いろいろ見える化するよい機会と考えました。まず、理事会をリモートで行い、総会を書面により議決していくことにしました。これにより各理事の時間と交通費等の節約に繋がりました。次に、各校のPTA活動が抱える問題や課題を知るために実態調査を行い、結果を報告させていただきました。他校の知恵に学び、自校の課題解決に繋がればと考えたからです。さらに、文部科学省と厚生労働省への予算要望のやり方を見直しして、手順を踏んで各地区の意見を反映させるようにしました。
家庭教育を考える部会は、前年度に新たな形で実施することに決まっていましたが、こちらも開催できなくなったので、誌上報告に切り替えました。急な変更になりましたが、講演者、シンポジスト、そして寄稿して頂いた先生方に協力して頂き、お蔭様で、指導誌「道標」を発刊することができました。改めて執筆していただいた皆様に感謝申し上げます。
話は変わりますが、私はろう者なので、私が受けた教育の経験から、聞こえない子供たちが聞こえて上手に喋れることを目指すだけでなく、手話をメインにした指導で目からの情報が保障されて、しっかり学ぶことができ、自分らしさを身につけて、自立できるように成長してほしいと願ってきました。
私は、会長を経験する中で、いろいろな考え方や見方そして方法があることを学びました。その結果、聞こえない、聞こえにくい全ての子どもたちが、それぞれの方法でたくさん言葉を身につけ、言葉の力でいろいろなことを理解し、考え、話し、書くなど、自分の考えを周りにきちんと見えるようにしていくことが大切だと思うようになりました。「言葉が見える」は、まず手話だけ聴覚口話だけという論争ではなく、どのような方法であっても話題を広げたり深めたりしながら、長く会話することができるという意味だと教わり、改めて言葉が見える中で、子どもたちの心が育っていってほしいと思いました。
私たち保護者は、子どもたちが学校に毎日楽しく通えるようにするために、できる限り協力していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
聴覚障害者向け会話アプリ《UDトーク》について
先日、山形で開催されました「家庭教育を考える部会2017年 山形」で使用されていた「UDトーク」について紹介します。
「UDトーク」とは音声を文字情報に変換するシステムで、聴覚障害者のために開発されました。最近、要約筆記の代わりの情報保証としてよく利用されています。東京都の小池塾でも利用され話題になりました。
「UDトーク」には、個人向け、法人向けの2種類あります。
個人向けは、スマートホンからアプリを無料でダウンロードして誰でも利用することができます。
法人向けは、講演会や会議での情報保証として、要約筆記の代わりとして利用されます。マイクやプロジェクタなどと接続するための設備が必要となります。
要約筆記を依頼するとかなり高額になりますが、それが理由で聴覚障害者の情報保証がされないということは許されません。
導入については、山形県立聾学校が窓口となっていただけますので、ぜひご相談ください。(「UDトーク」担当の先生に連絡してください。)
■参考URL
http://udtalk.jp/
http://careerhack.en-japan.com/report/detail/754
カテゴリー: 事務局より, 情報保証システム「UDトーク」
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